2015年03月01日

2015年1月18日 DSN座談会 【同志社ラグビーを振り返る @】

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こんにちは、Dサポートネットワークです。

私たちが活動を始めてから4年が過ぎ、この間同志社大学ラグビー部は大平、西田、西林、秋山、田淵各主将の代に受け継がれ、3名の監督が強化に努めて来られました。 
学生ラグビー界に目を向けますと帝京大学が2連覇から前人未到の6連覇を重ね、筑波大学や東海大学などが帝京に続く強豪チームへと変貌を遂げています。 
また、同志社大学では文系学部の今出川キャンパス回帰が始まり、環境面でラグビー部への影響が生まれています。 
4年と言えば一般的な大学生が卒業までに過ごす期間ですが、そんな短い中にも様々な変化を見てきたような気がします。

こうしたなか、
「 一度これまでの活動を振り返り、それを踏まえて今後のことを考えよう 」

大学選手権敗退を受けて、こんな声がメンバーの間で上がりました。 
続けて 「 ちょうど好い機会だから、議論の内容をネットで一般に公開してみては? 」 という声も上がりました。 
振り返れば確かに、これまでDSNの活動をすべてオープンにしたことはありません。 また、DSNは環境の変化に対応できているのか。 それを立ち止まって考えるのは大切なことです。

1月18日、仲間が集まり語り合いました。

数回に渡りその内容をお伝えします。
今、私たちメンバーが同志社ラグビーをどのように感じ、これからをどう歩もうとしているのか。 ザックリですが、春シーズンを前にお伝えできればと思います。

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司会 「 DSNがスタートしてから4年が過ぎました。 この間、学生ラグビー界は大きく変化し、同志社は先進校から大きく遅れた位置にいるようです。 DSNはこの4年間、情報の側面からサポートすることに活動を特化して、一定の成果を残せたと思います。 ただ、5年目を迎えるにあたって、今までどおりの繰り返しでいいのか。 それとも、何か別の方向性と可能性を模索するのか。 モツ鍋の新年会で出た 『 ここらで一度じっくり話し合っていいんじゃないか 』 という意見をもとに今日は集まっていただきました。 なお、初めての試みですが、この座談会の内容はDSNダイアリーで公開します。 また、取り敢えず遠慮なく語り合っていただいて、オフレコについては事後の判断としましょう。 では、まずどんな段取りで行きましょうか。 」

  「 DSNの活動はまずラグビー部あってのことですから、現在のチームと切り離してDSNの活動は振り返れません。 まずは昨季のチーム、あるいはここ数年の過去の同志社を振り返るところから始めてみてはどうでしょうか。 」

司会 「 なるほど。 では、まず昨年のチームの振り返りからスタートしましょう。 Bさんは昨年のチーム、どのような印象を持っておられますか。 」

  「 ラグビーの型(システム)自体は悪くないと思います。 ただ、春の天理戦で象徴的なように、当たっても1・2歩押し込まれて下がることが多く、ズルズルそれが続くとアタックでは最後人数が足りなくなり、相手ボールになるケースが多かったように思います。
ディフェンスでもその傾向は同じで、関西リーグの摂南戦ではスクラムから確か2回、3回、結局4回くらいNO.8の突破でロング・ゲイン(*長い距離を攻めこむこと)されました。 スクラムからボールが出たすぐのところのディフェンス、ここではNO.8を頑張って前で止めれば問題ないのですが、このゲームでは突破された後のカバー・ディフェンスを頑張っていました。
このケースは少し極端な例ですが、タックルが差し込まれてディフェンス・ラインがズルズル後退するのは多かったですね。 最初のディフェンスを頑張れば後は無理しなくても良いのに、そうではなくて、最初を頑張らずに後を頑張るみたいな感じでした。 何が原因か分かりませんが、もしかしたらペース配分、スタミナ配分に問題があったのかなと思っています。
それと、本来ああいうシーン(NO.8のロング・ゲイン)は試合中あってはならないことですが、摂南戦では試合終了間際の時間帯になってようやく対応しました。 1回やられたら2回目は早くスクラムをブレイクするなど、何らかの対応があってもよかったように思います。 」

  「 ペース配分とは具体的にどういったことを指すんでしょうか。 」

  「 システムが形だけになってる印象で、前に出るシステムなのに攻防とも前に出なかったと思います。 思いきり行かない、行く体力はありそうなのに行かない印象もありました。 『 なんでそうなるのかな 』 と考えたんですが、確かイヤーブックの監督インタビューだったと思います。 『 今はスタミナ配分を教えている 』 みたいな記事がありましたので、思い当たる節としてはそこを考えました。 ディフェンスであれば最初ボールが出た瞬間を止める。 なぜそれが必要かというと、そうすれば後ろに下がらなくていい分、カバーに走る人数が少なくて済むからです。 だから、最初を頑張れと。 当然そういう頑張りどころは指導されているはずですが、もしかすると学生側の判断や解釈が違っていて、全員が同じようなスタミナ配分をしたのかな・・・と思いました。
昨年ですが、『 学生たちは当たって立って走る練習よりも、システムの練習をしたがる 』 と聞いたことがあります。 スキル自体は決して劣っていると思いませんが、ダイナミックさに欠ける印象です。 何ていうか、本当に 『 型だけ 』 というか・・・。 昨年はシーズン中の成長幅が小さかったように思いますので、 『 そんなことなら(システムの練習ばかりなら)お前ら負けるぞ 』 とは言われなかったかも知れませんね。 」

司会 「 『 ダイナミックさに欠けた印象 』 というお話ですが、ダイナミックさにはスピードや運動量が欠かせないと思います。 運動量についてはどんな印象ですか。 私は少なかった印象を持っています。 」

  「 上位クラスと比べての感想ですが、前5人の運動量は少ないですね。 たとえば、慶應の1列は驚くほど動いています。 今のラグビーは動かないとどうしようもありません。 天理も強い時は1列がすごく走っていました。
上位を目指しているチームの割には、 『 プロップは走らなくてもいいの? 』 と思いました。 今年はFWのカラダが強くなりましたが、 『 カラダが強くなったからこれぐらい走ればいい 』 では駄目で、同志社は必死に走ってやっと、それでもギリギリで上位に対抗できるチームなわけです。 『 関西では走らなくても勝てる 』 なんて勘違いはないはずですが・・・。 」

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司会 「 他の皆さんの印象はいかがだったでしょう。 Aさんはいかがですか。 」

  「 今シーズンは 『 あれっ? 』 と思うことが少なくなかったです。
たとえば、後半に入ると相手チームに対応されることが多く、ある意味それは当然のこととして、対応されたらこちらは、さらに対応し返さないといけないはずです。 ところが、そこの工夫があまり感じられず、むしろ徐々にFWの足が止まって行き、後半20分過ぎには派手にやられてしまうケースがありました。 対応されたら選手は自分たちでどう対処するのか。予定外の状況が起きた時の対応力に不足を感じました。
また、後半に足が止まる傾向はシーズンが深まってからもあまり変わらなかったように思います。 EVE祭の時期に合宿を組み、集中して練習ができたようですが、 『 11月26〜29日のEVEの休みにならないとできないの? 』 と思ってしまいました。 大学選手権の初戦は12月に入ってすぐです。 しっかり時間を掛けて、4回生を中心に選手権に向けたチームづくり、雰囲気づくりをするのが大学選手権を戦うことの意味だと思うんです。 」

司会 「 なるほど、4回生を中心に大学選手権を戦うことの意味ですか。 深いお話ですね。 私は単純に勝敗に目を奪われがちでしたが、学生スポーツの意義を考えさせられます。 4回生がリーダーシップを発揮し、その背中を見て下がついてくる。 下回生が 『 一戦でも多く4回生とゲームがしたい 』 と思い、それが次の年に受け継がれて行くのは学生スポーツの大きな魅力のひとつです。 」

  「 みんな怪我を抱えて、ギリギリの状態でやっているのが現実だと思うのですが、今年は春から関西リーグ中盤までは4回生中心で、シーズン後半からは下の学年が起用されました。  『 あれっ? 』 と思ったことの一例でまず学生の対応力を挙げましたが、それに加えて、大学選手権に臨む選手の意識や首脳陣の考えがあまり伝わってこなかったシーズンだったように思います。 」

司会 「 Cさんは長年、同志社ラグビーの状況を心配してこられました。 今年についてはどう思われましたか。 」

  「 ゲームに勝負どころがあるように、プレーにも 『 勝負どころ 』 があると思います。 ついつい上位のチームと比べてしまうのですが、たとえば筑波のラックは 『 ここ 』 と言う時に選手が激しくプレッシャーを掛けます。 逆に、入らないと判断したら入りません。 彼らだけではなく、上位校のプレーにはそういう勝負勘のメリハリが見えますが、同志社はあまり見えてきませんでした。 システムで意思統一しているはずなのに、なぜかバラバラな印象で、最後まで一体感が伝わりませんでした。
選手はそうではないのかも知れません。 でも、なぜか昨年のゲームは 『 練習通りのことだけをやっている 』 ように見えてしまいました。 カラダが帝京クラスの強さなら、おそらくそれでも勝てるでしょう。でも、そうではないのが同志社の現実ですから、同志社は選手自身がしっかり考えて、意思統一しないと勝てないと思っています。
私は基本的に目標設定の仕方に疑問を感じています。 大学選手権優勝や大学日本一という目標、スローガンを掲げるのは良いのですが、行動が伴っているんでしょうか。 もっと学生自身が意思統一して、選手権をどう戦ってどう目標を達成するのか、どのようにして目標に少しでも近づくのか。昨年はあまり見えてこなかったように思います。 」

  「 大学ラグビーと言っても、今はOBやプロのコーチ陣がトップリーグ仕込みの方法論を導入して大学生に落とし込むチームがほとんどで、もちろんそれは大学ラグビーのレベルアップに必要なことだと思います。
ただ、一方で、大学ラグビーは大学生のもの。 特に4年生にはラグビー人生の集大成の年になる人もいるはずです。 同志社で出会った仲間同士で額をつきあわせて考え、4年の今だからこそ出せた答えのような必死のラグビーも見せていただけたら嬉しいですね。 」

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司会 「 実際のところはどうだったんでしょうね。 確かに試合を見るかぎりでは私も皆さんと同じ印象で、学生たちの考えが見えにくい一年だったように思いますが・・・。
Dさんは担当の関係もあって、たとえば同志社アトムのインタビュー記事にもよく目を通して来られました。 昨年は何か感じられたことはありましたでしょうか。 」

  「 選手の判断力という点から試合後のアトムのインタビューを見ていると、 『 スカウティングと違ってた 』 とか 『 想定外のことを対戦相手がしてきたので戸惑った 』 などの感想が今年は特に多かったように思います。 スカウティングは今年だけじゃなく毎年やっているでしょうし、今年は例年以上に決められたプランに選手が縛られて、ゲーム中の臨機応変な対応力が発揮されていなかった印象をそこからは受けました。 」

  「 裏のプレーというんでしょうか。 表のプレーがうまく行かない時のために裏のプレーを用意して、相手にはどちらか的を絞らせずに混乱させる、 『 表裏 』 とよく言われる裏のプレーですね。 今年のチームは表裏があまりなくて、表が駄目ならもう仕方がないみたいな感じでした。
たとえばモール攻撃でモールを押すのが表のプレーとすると、押せなかった時にはどうするのかが裏のプレーですね。 モールが止まってからBK展開しても効果的ではないので、モールが動いてる間にボールをBKに供給するんですが、その判断が用意されていたかと言うと、ゲームを見たかぎりではなかったように思います。 たまに田淵君がモールのサイドを飛び込むプレーがありましたが、選択肢はそれぐらいした。
相手からすればモールを止め、モール周辺のディフェンスに集中すれば何とかなるわけで、実際そんなケースが多かったように思います。 また、モールが崩れてラックになれば、立ち上がって周辺のディフェンスを固めればOKみたいな感じでしたね。 表と裏という意味では、裏はあまり考えていないように見えました。 」

  「 今年はオフロードパスなどで立ってつなぐ、スペースを突く場面があまり見られなかったですね。 スペースに走り込むシーンやスピードでライン・ブレイク(*ボールを持った選手が相手ディフェンスラインの裏に抜けること。 トライの起点となる大チャンス)するシーンも少なかったように思います。 」
(*オフロードパス=タックルされて、相手につかまりながらするパス。 倒れるとボールを放さなければならないが、倒される前ならパスしても良い。 また、倒されても素早くパスすればOK)

  「 それは型はあるけども勢いがない、ダイナミックさに欠けることとつながっていると思います。 たまにライン・ブレイクしても後が続きませんでした。 強豪チームなら1人か2人が平行パスをもらえる位置に走り込むはずですが、それがないのでラックにするしかなく、結局ボールが停滞したケースが多かったです。 少ないチャンスは確実に広げて得点に結びつけてほしいんですが、今のラグビーはオフロードを使わないとなかなかディフェンスを破れないと思いますし、ラックにするにしてもすぐに倒れず、立って後続の寄りを待てるようにならないと・・・と思います。 」

  「 仮定の話ですけど、仮に東福岡の12番永富君、14番高野君が今の同志社に入ったとして、彼らはライン・ブレイクできると思いますか。 」

  「 どうでしょうか。 彼らは今のチーム(東福岡)の中で、ラインの深さを 『 あうん 』 の呼吸で調節しながらやっています。 永冨君がラインをブレイクした瞬間に高野君が上がって平行パスをもらっていますが、昨年の同志社を見ていると、何らかの制約が入ってダイナミックに動けなくなることも、もしかするとあるのかも知れません。 」

DSN座談会 【同志社ラグビーを振り返る A】 に続く・・


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